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弁護士コラム:【遺産相続】自筆証書遺言はどこの法務局で保管?

2020.07.06

弁護士法人イーグル法律事務所令和2年7月1日から,自筆証書遺言を法務局で保管してもらう制度が始まりました。

今回は,遺言書の保管申請はどこの法務局で行うことができるかについて説明します。

 

 

 

 

 

管轄する自筆証書保管所とは?

1 条文は?

これは法律的には「管轄」の問題になります。民事裁判や家事調停の場合,どこの裁判所に訴えたり,申立てをするのかが問題となります。これを「管轄」の問題といいます。今回ご説明するお話も,これと似た問題です。

法によれば,遺言書の保管申請は,遺言者の住所若しくは本籍地又は遺言者の所有する不動産の所在地を管轄する遺言書保管所の遺言書保管官に対してしなければならないとされています(遺言書保管法第4条第3項)。

 

2 具体例

一読するだけでは内容が理解するのが難しいので,具体例で検討してみます。

太郎さん(神戸市在住)は,本籍地が京都にあり,東京に多数の不動産を所有していました。そして,生前,相続人の一人である花子さん(福岡在住)に全ての遺産を相続させる旨の自筆証書遺言を作成します。

この場合,太郎さんは,住所地である神戸,本籍地である京都,所有不動産の所在地である東京の各法務局に,自筆証書遺言の保管申請ができます。

 

3 管轄が複数認められた理由

太郎さんの例では,神戸,京都,東京の3つの法務局に保管申請をすることが出来るところ,管轄はどこか1つだけ,例えば神戸市のみ申請できるとすれば問題ないようにも思われます。

しかし,太郎さんのように管轄が広く認められれば,遺言者にとって便利になります。

また,太郎さんが東京都の法務局で遺言書を保管する場合,福岡市在住の花子さんは東京都の法務局で遺言書の内容を確認し,ついでに東京都の対象不動産を現地確認することができ,さらには東京都の法務局で相続登記まで出来ることになります。不動産の所在地に管轄が認められることは,花子さんのような相続人にとっても便利になるのです。

つまり,申請先が複数認められることは,遺言者だけでなく相続人にとってもメリットになるのです。

 

4 最後に

以上,法務局における自筆証書遺言の保管制度について申請場所の問題を中心に説明しました。遺言についてお困りの方はイーグル法律事務所にご相談ください。

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