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弁護士コラム:【遺産相続】どうしても相続させたくない場合

2021.04.04
1 はじめに

遺留分を侵害する遺言を作成することは分かっていながら、どうしても特定の相続人に相続させたくない場合があると思われます。その場合の次善策について説明します。

 

2 推定相続人の廃除

遺言の中に特定の相続人について廃除する旨の規定を追加することが考えられます。
こうしておけば、遺言執行者の定めがあれば、遺言執行者が被相続人が亡くなった後、家庭裁判所に廃除審判の申立てを行うことになります。

もっとも、特に遺言廃除の場合は死人に口なしと言われるとおり廃除に関する証拠が不十分とされることが多いです。そのため、被相続人としては、生前から当該相続人について廃除されるに相応しい具体的事実を証拠資料とともに遺しておくことが必要となります。

推定相続人の廃除について、詳しくは、コラム:【遺産相続】推定相続人の廃除をご確認ください。

 

3 遺留分対策

生前の対策が功を奏して廃除審判が認められればよいですが、統計では廃除審判が認められるのは20%程度とされています。当事務所で過去に扱った案件でも廃除審判は認めれませんでした。

そこで廃除が認められなかった場合に備えて、遺留分を侵害された相続人が他の相続人らに対して遺留分額侵害額請求をしたときの対策もしなければなりません。
以下では,さまざまな対策をご説明します。

 

4 遺留分の放棄

遺留分を有する相続人に、被相続人の生前、遺留分を放棄してもらうことが考えられます(民法1049条)。遺留分の放棄は家庭裁判所で行う必要があります。
実際問題として,無償での遺留の放棄は困難であり,放棄してもらう代わりに相当額を支払うことが必須でしょう。

遺留分の放棄について、詳しくは、弁護士コラム:【遺産相続】遺留分の放棄をご確認ください。

 

5 生前贈与

これは遺産の価額を減らして遺留分を減少させる方法です。
もっとも、例えば相続人に対する生前贈与は原則として10年以内の範囲で遺留分の基礎財産に含まれますので、注意が必要です。

詳しくは、弁護士コラム:【遺産相続】生前贈与により遺留分の基礎財産を減らすをご確認ください。

 

6 生命保険の活用

これも遺産の価額を減らして遺留分を減少させる方法です。
生命保険の受取人が受領する保険金は相続財産になりません。そこで、遺産の一部を、貯蓄型生命保険の一時金の保険金として支払っておき、受取人を相続させたくない相続人以外の相続人にしておく方法が考えられます。もっとも、受け取る保険金が余りにも多いと特別受益となりますので、注意が必要です。

 

7 養子縁組

これは相続人の数を増やすことにより遺留分を減少させる方法です。

 

8 代償金の支払い

遺産が不動産のみの場合、不動産を相続する相続人が他の相続人に対して遺留分相当額の代償金を支払う条項を設けることが考えられます。
この場合、不動産を相続する相続人が他の相続人に対して代償金を確実に払えるように、遺言者は,受取人を不動産を相続することになる相続人とする生命保険に加入するなどの工夫が必要となるでしょう。

 

9 付言事項

遺言書の末尾に、特定の相続人に全財産を相続させる旨遺言を作成することになった経緯や理由を記載することにより、遺留分権利者に遺留分侵害額請求の公使を事実上断念させる方法があります。
ただ,付言事項は,あくまで事実上の効果を狙ったものにすぎず、かえって紛争を激化させる要因になる可能性もあります。そのため,付言事項をつけるにあたっては利害関係人のパーソナリティー等を勘案する必要があります。

具体的には、遺言の付言事項に「遺留分行使しないでほしい」とストレートに書いた場合、この記載を受け止めて行使しない相続人もいれば、この記載に反発して行使する場合もいます。そこで、残された家族同士仲良くやってください、この遺言書を遺した私の意思を尊重してくださいと記載するにとどめる方がよい場合もあります。

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