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弁護士コラム:【遺産相続】遺留分と生前贈与

2020.11.10
1 はじめに

相続人に対する生前贈与は相続開始前10年間に行ったものに限って遺留分算定の基礎に参入されることになりました。
従前は,このような時的制限はありませんでした。
そのため,例えば相続人に対する30年以上前の生前贈与も遺留分算定の基礎に参入されていました。
ところで,父が跡継ぎである長男に会社の株式全部を承継させようとした場合,このような改正を踏まえると,どのような事態が生じることになるでしょうか。

2 元気なうちに生前贈与するケースが多くなる

前述のとおり相続開始の10年前の日よりも前になされた贈与であれば遺留分算定の基礎財産に参入されないので,父は長男に早い段階から生前贈与により財産を承継させることが考えられます。
つまり,父は,亡くなる10年以上前から生前贈与によりできるだけ多くの財産を長男に承継させ,残りは遺言を残すことにより長男に承継させることを考えるでしょう。
そうすれば,次男は生前贈与以外の財産の8分の1しか遺留分が認められなくなりますので,遺留分相当額を支払う長男の負担は少なくなります。

3 遺留分権利者に損害を加えることを知ってされた贈与の該当性が問題となる

相続開始の10年以上前になされた贈与であっても,遺留分権利者に損害を加えることを知ってされた場合は,当該生前贈与は遺留分算定の基礎財産に含まれます。
そのため,先のケースでは,次男は「父と兄は自分に損害を加えることを知って生前贈与をした。」と主張していくことが考えられます。
裁判例では,父が遺産の大半であることを知ってした贈与を行い,かつ将来遺産が増加しないことを予見していたと言える場合は,損害を与えることを知ってされた贈与に該当するとされています。

4 最後に

以上,相続人に対する生前贈与が遺留分算定の基礎財産に含まれる範囲に関連して,法改正されたことにより生じうる事態に絞って説明しました。
お困りの方はイーグル法律事務所までご相談ください。

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