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弁護士コラム:「相続法改正・配偶者居住権⑤」

2020.08.31

今回も配偶者居住権について説明していきます。

テーマは,配偶者居住権を取得した配偶者は居住建物を第三者に譲渡することが出来るかです。

配偶者居住権について

弁護士法人イーグル法律事務所例えば,配偶者居住権を取得した配偶者が介護施設に入居することになり,居住建物で暮らす必要がなくなった場合,配偶者居住権の価値を回収することが出来るかが問題となります。

第1に,配偶者は配偶者居住権を第三者に譲渡することが考えられます。しかし配偶者居住権を譲渡することは認められません(民法第1032条第2項)。配偶者居住権は配偶者の居住権を保護するために特別に認められた一身専属権であり,その権利の性質上,第三者に譲渡することは想定されていないからです。

 

第2に,配偶者は第三者に居住建物を賃貸することが考えられます。これは条件付で認められています。すなわち,配偶者は居住建物の所有者の承諾を得られれば,第三者に居住建物を賃貸することができます(民法第1032条第3項)。このように配偶者は第三者からの賃料収入を通じて配偶者居住権の価値を回収することが出来るのです。

 

第3に,配偶者は,配偶者居住権を放棄することを条件に,これによって利益を受ける居住建物の所有者から放棄料として一定の金銭を受けることも考えられます。

 

このように配偶者が配偶者居住権の価値を回収するには,居住建物の所有者の了承を得なければなりません。なお,相続法改正の審議段階では,配偶者が居住建物の所有者の了解なく一方的意思表示により配偶者居住権の価値を回収する方策も検討されましたが,採用されなかったようです。

 

以上,配偶者居住権の価値の回収方法について御説明しました。

もっとこの制度を知りたい方はイーグル法律事務所にご相談ください。

 

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