TOPICS

  • HOME>
  • TOPICS>
  • 弁護士コラム:「相続法改正 自筆証書遺言・・・

弁護士コラム:「相続法改正 自筆証書遺言の方式緩和①」

2020.08.03

相続法の改正では,遺言の利用を促進する方策が多く盛り込まれることになりました。

法務局において自筆証書遺言を保管する制度を設けたほかに,自筆証書遺言の方式も緩和することになりました。

今回は,自筆証書遺言の方式緩和について説明します。

 

自筆証書遺言の方式緩和について

弁護士法人イーグル法律事務所

旧法では,遺言者は自筆証書遺言を作成するとき全文を自署しなければなりませんでした。そのため,例えば田畑など不動産100筆有する者が自筆証書遺言を作成する場合,特定の者に全ての不動産を相続させる遺言であれば問題ありません。

しかし,相続人ごとに不動産を分配する遺言を作成するのであれば,遺言者は,分配する遺産を特定するため,登記事項証明書を見ながら遺産目録に100筆の不動産を自署しなければなりません。このような厳格な方式が遺言者の負担となり,自筆証書遺言の利用が阻害されていました。
そもそも,遺言書は本文と財産目録のパートに分けられるところ,財産目録は対象財産を特定するだけの形式的なものなので,この部分について自書を求める必要性はそこまで高くなかったと言えます。そこで,相続法の改正では,自筆証書遺言の財産目録については自書でなくてもよいことになりました(民法第968条第2項)。そのため,第三者に自筆で書いてもらったり,ワードで作成した財産目録が添付された遺言書も有効になります。

 

ところで,上述のとおり財産目録の自署性を緩和したことにより自筆証書遺言が利用しやすくなりましたが,その一方でリスクも出てきます。偽造,変造の問題です。

具体的には,①推定相続人の一人が自筆証書遺言の財産目録を自分に有利なように差し替えたり,②財産目録の裏面に他の財産を付け加えるリスクです。

 

相続法改正では,①②のリスクに対処するため,①遺言者は自署でない財産目録の全ての用紙に署名及び押印しなければならない,また②財産目録が両面に及ぶときはその両面に署名押印をしなければならないとしました。これにより,推定相続人が自分に有利な財産目録を差し替えたとしても署名押印がないので有効になりませんし(①に対応),裏面に他の財産を付け加えたとしても署名押印がないので有効になりません(②に対応)。

 

以上,自筆証書遺言の方式緩和について御説明しました。

もっとこの制度を知りたい方はイーグル法律事務所にご相談ください。

 

EAGLE LAW OFFICE LPC

078-325-1156

お問い
合わせ