交通事故にあった被害者が症状固定後に後遺障害が残ったとして自賠責保険において後遺障害認定を受ける場合、事前認定、被害者請求ともに、主治医に後遺障害診断書を作成してもらい、自賠責保険に提出する必要があります。
後遺障害診断書の作成費用は5000円から1万円の場合が多いと思われますが、後遺障害が認定された場合は、この費用は損害として認められます。これに対し、非該当となった場合、訴訟外での示談交渉では認められることはありません。では裁判ではどうでしょうか。
この点、相当因果関係なしと判断する裁判例もありますが、中には、相当因果関係ありとする裁判例もあります。例えば名古屋高裁令和4年5月26日(自保2131号)では、「自賠責保険における後遺障害認定を受ける手続をとることは交通事故において通常想定されるものであるから、・・・上記の後遺障害診断書料等についても本件事故と相当因果関係のある損害と認めるのが相当である。」としています。
弁護士コラム:【交通事故】後遺障害診断書料
2023.04.24