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弁護士コラム:【遺産相続】不動産の評価について

2021.05.02
1 はじめに

遺産分割協議・遺産分割調停では土地の評価が争いになることがあります。すなわち、土地を単独で取得したい相続人の立場からは、評価額が低い方が支払う代償金の額が減ったり、土地以外の遺産をより多く取得することができます。反対に、土地を取得しない相続人からすれば、土地の評価額が高い方がより多くの代償金を取得することができます。このように土地を取得したい相続人とそうでない相続人とで土地の評価額をめぐって利害が対立しているのです。

2 土地の評価額は合意で決める

土地の評価額は相続人全員の合意により決めることになります。合意に際しては、土地の評価額を次のような考え方に基づき決めるのが多いです。

3 固定資産評価額や相続税評価額を基準

一般に、固定資産評価額は公示価額(時価に近いとされている)の70%、相続税評価額は公示価格の80%とされています。そこで、固定資産評価額を70%で割り戻したり、あるいは相続税評価額を80%で割り戻したりすることにより算出された金額を評価額とすることがあります。また、割り戻すことをせず、固定資産評価額や相続税評価額を評価額とすることもあります。

4 不動産業者の無料査定書を基準

相続人それぞれが不動産業者の査定書を出し合い、それらの平均値を評価額とする方法があります。不動産業者の査定書は業者によって査定額が区々であるところ、不動産を取得したい相続人からすれば金額が低い査定書を提出するでしょうし、それ以外の相続人からすれば金額が高い査定書を提出することになるでしょう。そこで、相続人全員の用意した査定書の平均値を評価額とすることがあります。

5 抵当権付き不動産の評価

以上と異なり、抵当権付き不動産の評価が問題となることがあります。すなわち、被担保債務が被相続人の債務の場合、不動産の時価から被担保債務を控除するかが問題となります。

この点について、遺産分割審判の場合、被担保債務は相続開始時に相続人に分割帰属することになり、遺産分割の対象となるのは積極財産だけなので、被担保債務の負担がないものとして評価するべきとされています。

一方で、遺産分割調停の場合は、当該抵当権付き不動産を取得することになった相続人が被担保債務全額を引き受けるのであれば、当該被担保債務を不動産の時価から控除して評価する余地があるとされています。

6 最後に

無担保の不動産について、遺産分割審判の場合、当事者の合意がなければ、固定資産評価額や路線価等を参考とすることは難しいとされています。

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