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弁護士コラム:【相続】相続法改正下における遺言執行者の責任

2020.10.27
1 遺言執行者に対する対抗要件具備の権限付与

相続法改正により,遺言執行者の権限が強化されました。
具体的には,特定財産承継遺言(いわゆる相続させる旨の遺言)がされた場合,遺言執行者は対抗要件具備に必要な行為をすることができるようになりました(民法第1014条2項)。
この趣旨は,新法では特定財産承継遺言の場合も対抗要件主義を導入し,法定相続分を超える部分は対抗問題として処理することになり(民法第899条の2第1項),速やかに対抗要件を具備する必要が生じることになったため,遺言執行者にも登記申請の権限を付与したことになります。

2 遺言執行者の責任

では,特定財産承継遺言の場合,遺言執行者が速やかに法定相続分を超える部分の登記を怠ったため,遺言の内容を実現することができなかった場合,遺言執行者にどのような責任が生じるかが問題となります。
この点,議論の出発点としては,遺言執行者はあくまで対抗要件具備権限を付与されただけであって,それを行使する義務が課されたわけではありません。つまり,明文上,遺言執行者には対抗要件供与義務はないのです。
もっとも,遺言執行者が非法律家と法律家とでは区別して考える必要がありそうです。
というのも,新法が特定財産承継遺言の場合に対抗要件主義を導入したことは法律家であれば理解しているので,それにもかかわらず速やかに対抗要件を具備しなかったために遺言内容を実現できなかった場合は,当該遺言執行者に信義則上の対抗要件供与義務あったとする考え方も成り立ちうるからです。
もっとも,ここでいう法律家に弁護士が含まれることは確かですが,例えば司法書士や行政書士であっても同様に考えるべきかは論点になると思われます。

3 最後に

以上,相続法改正下における遺言執行者の責任について,遺言執行者の権限強化の話と関連付けてご説明しました。
お困りの方はイーグル法律事務所までご相談ください。

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