弁護士コラム:【遺産相続】妻(夫)に財産を渡したくない場合

1 はじめに

夫(妻)が妻(夫)に対して自身の財産を相続させたくないという思いが強いとします。
ところが、配偶者は少なくとも2分の1の相続分があるので、何も手当てをしなければ、夫(妻)は遺産につき2分の1の割合で相続することになります。
では、これを覆すためには、どのような方法があるでしょうか。

 

2 離婚する

配偶者は必ず相続人となります。もっとも、離婚が成立すれば,配偶者は遺産を相続することはありません。
しかし、離婚がスムーズに成立するとは限りません。すなわち、協議離婚がまとまらなければ離婚調停に、離婚調停と不成立となれば裁判離婚に移行せざるを得ないため、こじれれば離婚成立までに相当期間を要することになります。
また、仮に離婚できたとしても、配偶者には離婚に伴う財産分与により原則2分の1の割合で財産が移転することになります。そのため相続の場合と同じ結果になる可能性があります。そのため、離婚によっても、配偶者に対して幾らかの財産が渡ることになります。

 

3 遺贈・贈与・相続分の指定

夫(妻)以外の第三者(例えば内縁配偶者)に、すべての遺産を遺贈又は生前贈与することが考えられます。

また、夫(妻)の相続分をゼロと指定することも可能です。

しかし、夫(妻)には遺留分という最低限の権利が保障されています。
そのため、夫(妻)は,受遺者等に対し,遺留分侵害額請求をすることができます。
結果、死後に紛争が残ってしまうことになります。

 

4 廃除

被相続人は,生前又は遺言により、夫(妻)を推定相続人から廃除することができます。
そして、家庭裁判所において廃除が認められれば、夫(妻)は相続人ではなくなるので、遺留分を含めた一切の相続ができなくなります。

もっとも、廃除は遺留分を奪うという強力な効果を持つので、家庭裁判所はよほどの理由がない限り認めません。つまり家庭裁判所は廃除について慎重に判断する傾向にあるのです。

なお,廃除については,別記事弁護士コラム:【遺産相続】推定相続人の廃除で詳しく説明しましたので,併せてご確認ください。

 

5 最後に

以上、夫(妻)に財産を渡したくない場合について、様々な方法を検討してみました。いずれの方法もメリット・デメリットがありますので、具体的事情に応じて適切に選択していくこときなります。
遺産相続でお困りの方はイーグル法律事務所までご相談ください。

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執筆者

弁護士法人イーグル法律事務所 代表弁護士
神戸・明石を拠点に、誰もが気軽に相談できる法律事務所を目指します。
特に年間200件以上の相談実績がある「交通事故」問題や、「相続・遺言」「債務整理」の分野に豊富な経験と実績があります。その他、企業法務から離婚、刑事事件まで幅広く対応。専門家の立場から、皆様のお悩みを解決するために正確で分かりやすい情報をお届けします。

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