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弁護士コラム:【債務整理】高橋裕次郎法律事務所から債権回収業務受任通知が届いた(時効援用)

2020.10.10
1 はじめに

債務整理の方法は、一般的には、任意整理自己破産個人再生がよく知られていますが、消滅時効の援用も選択肢の一つに入ります。
今回は,消滅時効について具体的なケースとして,弁護士事務所から債権回収業務受任通知が届いたケースをご紹介します。

 

2 自己破産と消滅時効の異同

自己破産をすれば税金以外の借金を返済しなくてもよくなりますが、消滅時効が認めれれば、自己破産と同様に、借金を返済する必要はなくなります。
実際、自己破産のご相談に来られた方が実は消滅時効の対象となり、自己破産をせずに借金の返済を免れることができたケースもあります。
自己破産の場合は裁判所に申し立てなければならず、免責決定までに数ヶ月かかります。一方で消滅時効であればそこまでかからずに借金がなくなります。
また消滅時効の場合、解決までに要する時間が短くなるだけでなく、弁護士費用が自己破産と比べて安価になりますので、財布にも優しい債務整理の方法ということができます。
そこで,以下では,具体例をご紹介します。

 

3 具体例

Sさんは10年以上前に多数のサラ金業者から借入れをしていました。
サラ金業者の中にはアイフルも含まれていました。
Sさんは,当時,仕事が長期間続かず収入が途絶えたので、アイフルに対し返済をすることができなくなりました。

最初の数年,アイフルはSさんに対し督促状を定期的に送っていました。
Sさんは,最初は開封して督促状の内容を読んでいました。
しかし,Sさんは,当時,返せるあてもなかった上、次第に見るのが嫌になりほったらかしにしていました。

ところが、アイフルは,数年経った頃から,督促状を一切送ってこなくなりました。
Sさんは,なぜだろうとは思いながらも、特に気にすることはせず、時が経過していきました。

それから10年以上経過したある日、Sさんは,派遣の仕事から帰宅して自宅のポストを確認したところ、高橋裕次郎法律事務所からの封書がありました。
Sさんは,法律事務所から封書が届いたのは初めての経験だったので、とても驚きました。
Sさんは,開封してみると「債権回収業務受任通知」と書いてありました。
すぐに10年以上前に借りたアイフルのことだと分かりました。
どうやらアイフルの貸金の回収業務を法律事務所が行っているようでした。
受任通知には,この手紙を読んだら至急連絡するよう記載してありました。
しかし,Sさんは弁護士事務所に電話することに抵抗がありましたので、まずは専門家に相談しようと思って弁護士事務所に相談しに行きました。

 

4 解決内容

弁護士は、Sさんが持参した「債権回収業務受任通知」の内容を確認しました。
受任通知の内容から,借入先はアイフルで、最後に返済したのは10年以上前であることが分かりました。
そこで、弁護士は,Sさんに消滅時効の可能性を説明し、Sさんの代理人になることになりました。
その後、弁護士は,Sさんの代理人として,直ちに高橋裕次郎法律事務所に受任通知を発送し、取引履歴の開示を受けました。
そうしたところ、弁護士の見立てどおり最終返済日から5年以上経過しており、時効期間が経過していることが判明しました。
また、Sさんによれば,裁判所から支払督促状や訴状が自宅に届いたことがないとのことだったので、時効期間が中断していないと思われました。
そこで、弁護士は、高橋裕次郎法律事務所に時効援用通知を発送しました。
そうしたところ、以後、同事務所から封書が届くことはなくなり、借入金は時効により消滅することになりました。

 

5 最後に

突然、法律事務所から封書が届いても、すぐに電話したり支払ったりする必要はありません。
仮に僅かでも払ってしまったら、時効中断となり、消滅時効を主張することはできなくなってしまいます。
債権者の中には「とりあえず1000円だけでも振り込んでください。」などと言って,時効中断をさせようとする貸金業者もいます。言うとおり一部返済してしまうと,時効を援用することが困難になります。
以上から,ご自身で対応する前に、まずは法律の専門家に相談に行くべきでしょう。

イーグル法律事務所では借金問題についてのご相談は無料で承っております。
借金問題でお困りな方はお気軽にご相談ください。

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