1 はじめに
休業損害が認められるためには休業の必要性であることが必要となります。休業の必要性が否定された最近の裁判例を紹介します。
2 大阪地裁令和4年6月28日(自保2132号)
原告受託していた業務はバイクでフルーツをクラブ等の飲食店に配送するもので、業務時間は午後7時から午前2時まででした。
原告の怪我がそれほど重傷ではなく、通院に際してバイクや自家用車を利用していました。
裁判所は「身体的負荷は決して高くなく、車両を運転できさえすれば実施可能な業務であろうと考えられるが、原告は、本件事故後、B病院に自走にて通院し、その後の通院にも自家用車を使用していて、車両の運転ができていたと窺われる。」、「原告の所定勤務(業務)時間は午後7時から午前2時までであったから、通院のために上記業務に従事できないものではない」などとし、休業の必要性を否定しました。