1 はじめに
確定拠出年金の受給権がある方が自己破産をする場合、確定拠出年金は破産財団となり、破産管財人により換価されてしまうのか問題になります。
2 確定拠出年金法32条1項
まず差押禁止財産は自由財産となり、破産管財人はそれを換価することはできません。その上で、確定拠出年金法32条1項によれば、確定拠出年金は差押禁止財産とされています。よって破産者は破産により確定拠出年金を失うことはありません。
3 再生における清算価値原則との関係
上述のとおり確定拠出年金は破産では差押禁止財産となり換価されない財産となるので、個人再生との関係では、清算価値としてカウントされないことになります。
4 最後に
以上、破産申立てにおける確定拠出年金の取扱いについてご説明しました。
併せて、自己破産のメリットとデメリットについては、こちらの別記事 弁護士コラム:【自己破産】自己破産のメリット・デメリット をご確認ください。