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弁護士コラム:【交通事故】左肩疼痛の後遺障害に関する裁判例

2022.05.14

大阪地裁令和3年9月7日(自保2108号)は、事故時ガソリンスタンドの従業員であった被害者が自転車に乗って横断歩道を走行中に左折してきた自動車に衝突され、左肩疼痛の後遺障害12級(自賠責)となり、主に休業損害や後遺症逸失利益が争われた事案でした。

まず休業損害について、裁判所は、被害者の主たる症状は肩痛であったこと、被害者の仕事はパソコン作業が中心的業務であったこと、医師による休業指示がなかったことから、休業の必要性を否定しました。なお、労災保険からは休業給付金が出ていました。

次に後遺障害逸失利益について、裁判所は、パソコン作業が中心という被害者の職種からすれば顕著な業務上の支障が生じるとはいえないこと、左肩痛は局部の神経症状であるため馴れ化や代償動作の取得により業務上の支障は経時的に逓減していくことを考慮し、労働能力喪失期間を10年に限定しました。

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