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弁護士コラム:【交通事故】政府保障事業について

2020.10.12
1 はじめに

加害者が自賠責保険に加入していないなどにより、加害者側の自賠責保険から保険金を受け取ることができないとき、被害者は、国(国土交通省)の政府保障事業から保障を受けることができます。

2 政府保障事業の対象事故

第1に、ひき逃げの場合のように加害者が特定できない場合です。

第2に、加害者が自賠責保険に加入せず運転して交通事故を起こした場合です。例えば自賠責保険が期限切れにより無保険になっていた場合です。

第3に、加害者が車を盗んで運転していたところ交通事故を起こした場合です。

3 政府保障事業の性質

被害者の国に対する保障請求は、損害賠償請求権ではなく、自動車事故の被害者保護の観点から特別に創設した公法上の権利とされています。よって政府保障事業は社会保障的な要素が強い制度といえます。

なお、加害者や保険会社から損害の補填を受けるとその全額が控除されること、保障請求権は3年で時効となるので注意が必要です。

4 政府保障事業の内容

まず、被害者が国から受け取ることができる補償は、自賠責保険で支払われる金額と同額となります。

また、国は政府保障事業の支給決定以外を損保会社に委託しています。そこで被害者は国から委託を受けた損保会社に対し政府保障事業の利用を申請します。そうすると損保会社は損害保険料率算出機構に調査を依頼します。その後、損害保険料率算出機構は調査結果を損保会社に報告します。損保会社は調査結果を国に報告し、国はその調査結果をもとに支給決定を出します。損保会社はその支給決定に基づき被害者に補償金を支払うことになります。

このような過程を経て被害者は自賠責保険相当の補償を受けることができるわけですが、申請してから着金するまで相当な期間を要すると言われていますので、注意が必要です。

5 最後に

以上、政府保障事業について説明しました。お困りな方はイーグル法律事務所までご相談ください。

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