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弁護士コラム:「相続法改正・遺産分割前の預貯金払戻し②」

2020.07.29

遺産分割前の預貯金払戻し②

弁護士法人イーグル法律事務所

相続法改正により,各相続人が,遺産分割前に,裁判所の判断を経ることなく,一定の範囲で遺産に含まれる預貯金債権を行使することが出来るようになりました。そこで,今回は金融機関に払戻しを受けるために必要な資料について説明します。

例えば,亡太郎さんには遺産としてA銀行の普通預金に300万円,A銀行の定期預金240万円(満期到来済み)があり,法定相続分1/2のサクラさんが亡太郎さんの入院費用や葬儀費用を支払うために計80万円を確保したいとします。

 

この場合,サクラさんが払戻し可能となる金額は,A銀行の普通預金について50万円(=300万円×1/3×1/2),A銀行の定期預金について40万円(=240万円×1/3×1/2)となります(民法第909条の2)。サクラさんは,実際にA銀行から払戻しを受ける際,各通帳のほかに最低限何を持参する必要があるでしょうか。

 

前提として,改正法は金融機関に持参すべき資料を明記していません。そこで必要書類は,遺産分割前の預貯金払戻し制度から遡って考える必要があります。
遺産分割前の預貯金払戻し制度は,「各相続人が,遺産分割前に,裁判所の判断を経ることなく,一定の範囲で遺産に含まれる預貯金債権を行使する制度」です。まず,「各相続人」という文言より,①被相続人が死亡していること,②払戻しを受けようとしている者が相続人であることを明らかにする資料が必要となります。また,「一定の範囲で」とは,具体的には預金債権額の1/3に当該払戻しを求める相続人の法定相続分を乗じた額をいいますので,相続人の法定相続分を明らかにするために,③相続人の範囲を明らかにする資料が必要となります。

①から③の資料としては,具体的には,被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍一式や,法定相続情報一覧図(法務局の認証あり)が必要になると思われます。必要書類の細部は金融機関ごとに変わってくると思われますが,大枠としてはこれまでに説明したとおりとなります。

 

以上,遺産分割前の預貯金払戻し制度についてご説明しました。

もっとこの制度を知りたいという方はイーグル法律事務所にご相談ください。

 

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